残業しないのに仕事ができる優秀な人、憧れますよね。
一方で、残業をしないことで嫌われる人がいるし、毎日残業をしているのに仕事がデキないやつだと思う人もいる。
残業をする・しないだけでは優秀か無能かを判断することはできません。しかし優秀か、無能かは客観的な判断基準で測ることができます。
私は従業員数10人未満の小さな会計事務所に勤務していますが、統計的な平均残業時間は月30~40時間。私も入社当初こそ21時過ぎまで残業することも多かったものの、今では年間10時間未満の残業しかしない「定時帰りの人」です。
それでも社内では最も多くの顧問先を持ちしっかりと売上も上げているため、給料も右肩上がりです。
優秀な人材になると
- 会社に給料アップの交渉もしやすくなる
- より給料の良い会社に転職しやすくなる
誰にでもできる定時帰りで、憧れる優秀な人になっていきましょう!
優秀な残業をしない人は「結果を出す人」
会社という組織は、利益を求めるために存在しています。つまり利益に繋がる求められている仕事が十二分にできているのであれば「優秀な人」と言えるでしょう。
売上目標という明確な数値目標がある営業・実務部隊はもちろんですが
- 事業運営を司る経営者
- 管理することで円滑に事業が運営できるように働く管理職
- 人材採用や評価、給与計算をする人事・総務部
いわゆるバックオフィス業務においても優秀な人と無能な人に分かれるのは「これくらいできるだろう」という想定を超える仕事ができるか。それとも「これくらいできるだろう」という仕事すらこなすことができないのか。
残業をしない・するという過程の1つにとらわれず、結果を出すことこそが優秀な人なのです。
結果を”出せる”ではなく”出す”ことが重要。
出せる能力があっても出さないのであれば、無いのと同じですからね
無能なのに残業をせず嫌われる人の特徴
求められる仕事が十二分にできていると優秀だと言える一方で、求められる仕事もこなさず利益を生まない―むしろ利益を食いつぶす仕事をしない人は「無能」の烙印を押されます。
仕事をするのが会社なんだから、仕事をしないのはどうかと思うのよね
決められた時間会社にいれば仕事をしてなくても給料がもらえることの弊害よね
無能なのに残業をせず嫌われる人とは、どんな人なのか。その特徴を見ていきましょう。
結果を出さない
努力したけれど「納期に間に合いませんでした」
頑張ったんだけど「売上目標に届きませんでした」
厳しいと思われるかもしれませんが、これはただの努力不足と言わざるを得ません。成果までの過程―努力したことを認められ、褒められるのは学生までです。
残業してもできなかったんだから仕方なくない!?
努力=時間をかけることではありませんよ!
時間をどう使えば残業をせずに定時で帰ることができ、かつ結果を出すことができるのか。努力する方向を変えましょう。
人を褒めるときは過程を褒めるのが肝要ですが、それに甘んじて努力を怠ってしまえば優秀な人からは遠ざかってしまいます
仕事が終わらないのに帰る
残業をしたくないからと言って自分に与えられた仕事もこなさず帰るのであれば、それは結果を出さない人―つまり、無能の人です。
まして納期を守れないことや目標に達することができない場合は、必ず誰かがその穴を埋める必要があります。その誰かだって当然それぞれの仕事を抱えていますし、本当は帰りたいと思っていても会社という組織で働く以上、責任感から帰ることもできない。
仕事もせず定時で帰り人のために何で私が残業しなきゃいけないの!?
そう思われてしまっては、嫌われてしまうのも仕方がないのかもしれません。
定時に帰るために自分の仕事を他人に回す
抱えている仕事の量や個々の能力の差により、忙しいときと暇なときがでるのは自然なものです。会社という組織の下で働く仲間なのですから、一人で抱え込まずに得手・不得手を分かち合うことは大切です。
しかし助けてもうらうばかりでは「いつも仕事を押し付けられる」と反感を買うことになってしまうでしょう。
他人の仕事に非協力的
自分の仕事を他人に頼むことはないからといって、他人の仕事に協力しなくていい理由にはなりません。たとえ成果を伴う目に見えた仕事を依頼することがなくても、同じ組織で働いている以上、必ず見えないところで支えてもらっていることがあります。
それを当然と受け取り、自分は何も返すことはしない。
周りは帰れる目途も立たない状況で仕事をしているのに、自分の仕事は終わっているからと一人定時で帰ってしまっては「こんなに忙しいのによく平気で帰れるね」と嫌われてしまうでしょう。
嫌われずに定時で帰る方法
どれだけ成果を出していても、残業すること自体に価値があると考えている人には協調性がないと嫌われます。
だから時には割り切ることも必要ですが、1日の中でも多くの時間を過ごす職場。できるだけ居心地のよい環境にしておきたいですよね。
残業をせず定時で帰っても嫌われない方法を知り、実践していきましょう。
自分の仕事はきちんと行う
求められる仕事に対して十二分に結果を出す優秀な人になることは難しくても、十分に仕事をこなす。
当たり前のことですが、これだけで残業しないのに嫌われない人になることができます。
責任をもって仕事に取り組むことと、仕事を抱え込むことはイコールではありません。連日何時間も残業しなければならない状況なら、まずは上司に相談しましょう
自分の仕事に目途がたったら積極的に手伝う
自分の仕事を自分でやるのは大前提ですが、自分の仕事さえ終わっていればいいという考えでは、会社という組織で働くには不十分です。会社の利益という同じ目標をもつ仲間ですから、自分に余裕があるときは積極的に手伝うようにしましょう。
繁忙期であれば「お先に失礼します」の前に、「何かお手伝いできることありますか?」と尋ねるだけでも印象がまったく違います。
手伝った仕事で残業しないために、手伝うときは次のポイントを押さえておくといいですよ
いつ・どのくらいの時間手が空くのかを事前に開示することで、頼まれる仕事の量を限定することができます。
期日の確認は必須です。「頼まれた仕事だから急がないと相手が困るよね」と残業して頑張って仕上げたら、翌日でもいい仕事だった…ということもあります。
今日中と頼まれて引き受けたのに終わらないのであれば、
- 今日中に終わりそうにない(事実確認)
- あと2時間ほどあれば終わると思うが(予測)
- 残業した方がいいか、明日の午前中までに仕上がっていればいいか(相談)
早ければ早いほどいいというのは、人に仕事を頼むときも同じ。終わらないことを見越して、フォロー可能な期日を告げている場合がほとんどです。相談するようにしましょう。
予測は余裕をもって伝えましょう
定時帰りのキャラクターになる
「この人は定時で帰る人なんだ」と思わせてしまえば、自分宛てにくる相談や打ち合わせなどは業務時間内になるよう、周りが合わせてくれるようになります。
地面タイプのポケモンが空を飛べないからと言って怒ることはありませんよね。同じように定時で帰るキャラなんだと思ってもらえれば、定時で帰ることで嫌われることはありません
休日に会社から電話がかかってきたら嫌だと思う人は多いでしょう。平日の定時過ぎも同じ業務時間外。オフタイムです。
社内ならともかく、社外対応はそうもいかないよね?
休日とわかっている店にわざわざ行こうとは思いませんよね。「休みなら仕方ない」と同等に「もう帰っている時間だから仕方ない」と思ってもらえれば問題ありません
本当に時間外でも対応しなければらならないような緊急事態は、緊急事態に応じることのできる人が対応できるようにしているのが会社という組織です。安心して定時帰りというキャラクターの座を狙っていきましょう。
定時で帰ることが普通だと思わせる
定時帰りの人というキャラを得てしまえば、定時で帰ることが普通という目で見てもらえるようになります。そのうえで
- 自分の仕事をしっかりと時間内終わらせて
- 人の仕事まで手伝う
- それでも定時で帰ることができる
これらを自ら証明していくことで「残業をしなければ仕事はできない」という他人の価値観さえ変えていくことさえ可能です。定時で帰ることが自然な会社になれば、より居心地のいい職場になるでしょう。
「仕事はしろ、定時には帰れ」って言われても「お前やってみろよ」って思うけど、実際にやられちゃったら文句は言えないよね~…
他人の価値観を無理に変えることはできませんが、変えるきっかけになることはできます!
残業しない優秀な人になるための方法5選
残業しない人になることは、無能でもできます。一方で、有能な人なのに、残業するのが当たり前になっている人もいます。
では残業しないのに有能な人にはどうしたらなれるのか。成功者の記したビジネス系の本を読み漁り実践してきた経験から【これだけは】と思う方法を5つ厳選してご紹介していきます。
残業はしないと決める
まずは「残業はしない」と決めましょう。
- 残業しないと仕事は終わらない
- 残業しないと嫌われる
- 残業しない人は無能な人
そんな思い込みが1つでも残っていると「残業しないのに優秀な人」にはなれません。
本当はお金持ちになりたいと思っているのに、なれないからお金持ちはズルい・汚いと思う→お金は遠ざかるという負のループと似ています
終わらなければ残業して終わらせればいいや…というマインドのまま仕事をしていると、結局仕事をだらだらとやってしまい、残業になってしまいがち。
今すぐ仕事ができる優秀な人になることは難しいかもしれませんが、ただ「決める」だけならば、小さな子どもでもできることです。
でもやっぱり残業ゼロは難しいよ…
まずは週に1回だけでもOK!残業しないと決めて、実際に帰ってみることが大事です
やるべきことを可視化する
人の脳が覚えていることでできるのは3つまでと言われています。
それなのに、アレもやらなきゃ・コレもやらなきゃと覚えていることに脳の容量を使ってしまうのではもったいない。
マルチタスクは一見効率が良さそうにみえるし、効率が良くデキる風に見えます。しかし実際には集中力が下がり、ケアレスミスが増加しがちという研究結果があります。
やるべきことは書き出して、脳からは削除しましょう。
1日の作業スケジュールを決める
やるべきことがわかったら、1日の作業スケジュールを決めていきましょう。
前日に決めてもイレギュラーな対応が舞い込むこともあるので、スケジュール決めは1日の始まりがおすすめです。
気乗りしない仕事は朝イチにやる
人には大事なこと・面倒なことほど後回しにしがちという特性があります。なぜなら大事なこと・めんどうなことは、時間がかかること・難しい判断が必要だからです。こなすのにエネルギーが要るのがわかっているから、気乗りしないのです。
しかし後回しにして夕方になってしまうと、数々の仕事をこなしてきた脳も身体も疲れています。疲れた脳と身体ではパフォーマンスは落ち、さらに時間がかかり判断も難しくなってしまいます。
タイムマネジメントの専門家リタ・エメリットは、先延ばしにした仕事には2倍の労力が必要になる上、成果の質も下がると提唱しています。
昼間は要るか・要らないか冷静に考えられるのに、夜中になると考えるのもめんどくさくて即ポチ→朝になって衝動買いに後悔しちゃうと似てるかも
一方で脳も身体も朝が一番元気。睡眠によりリフレッシュされ、より高いパフォーマンスを生み出すことができます。
また朝一番に気乗りしない仕事―つまり大変な仕事を終えると、達成感から後の仕事にも弾みがつくメリットもあります。
気乗りしない仕事こそ、朝イチにやるスケジュールを立てましょう。
朝から頑張った自分エライ!と褒めて、今日も一日頑張った自分エライ!!と終える一日は気分がいいですよ
1つのタスクにかける時間を決める
【定時】という言葉にあるように、業務時間は限られています。残業すればいいと思っていても、1日は24時間。人生も有限です。
定時で帰ると決めるように、1つのタスクにかける時間を決めて仕事をしましょう。
タイムリミットがあることで脳に負荷がかかり、より高いパフォーマンスを引き出すことができます。
先過ぎる目標は意力がわかないもの。タスクを細分化して「少し頑張ればギリギリできる」くらいの時間目標を設定しましょう
25分毎に脳を休ませる
集中力には限界があり、一般的には25分。長くても90分が限界です。
それ以上続けても効率は悪くなりパフォーマンスも落ちるので、一度脳を休ませるようにしましょう。
そんなに頻繁に休憩なんて取れないよ…
脳を少しだけ休ませられればOKです
数分間だけでも脳を休ませてあげられれば十分です。
日常にあふれる小さな仕事の中断を、意識して脳を休ませる時間に充てましょう。
逆に言えば25分はお茶を汲みに行くこともトイレに行くこともせず、目の前のタスクに集中するということでもありますよ!
人によっては25分では短い、25分では長いと感じる場合もあるでしょう。その場合は自分に合う時間をみつけて、集中と短い休息を繰り返すことで勤務時間という長い仕事時間のパフォーマンスを上げていきましょう。
休憩時間にはしっかりと休む
休憩時間は何をして過ごすのも自由です。まれに気分転換の外出やスマホゲームを禁止する会社もあるようですが、自由に利用できる権利が労働基準法により保障されています。
自由だからこそ、どんな過ごし方をするかで差がでます。
残業をしないのに優秀だと言われる人材になりたいのであれば、仕事に繋がる過ごし方をするのがおすすめです。
同僚と会話をして積極的にコミュニケーションを取ることで、仕事を円滑に進めるようにできるようになります。仕事で抱えている小さな悩みやストレスを共有すると、簡単に突破口が見つけられることもあります。
話題がないという場合は、聞き手に徹するだけでも十分。人は自分の話を聞いて欲しいと思うものなので、聞いてくれるあなたに対して嫌いという感情がわきにくくなります。残業する風潮の職場の場合は、休憩時間には積極的にコミュニケーションを取ると定時で帰る罪悪感も軽減できるでしょう。
気分転換に外に散歩に出ると、短時間でも効率的に日光浴ができます。日光を浴びるとストレス軽減作用のあるセロトニンが分泌されるので、うつ病や自律神経失調症の予防効果が期待できるようになります。
また覚醒作用もあるので、眠くなりがちな午後のパフォーマンスを上げることができます。
ランチを食べた後に眠くなってしまうのは、人間の身体のしくみとして仕方のないこと。ならば眠くなる前に眠ってしまえば、眠気を感じずに午後の仕事にも集中して取り組めます。
30分以内の短時間の昼寝は夜の3倍の効果があるとも言われ、Googleやナイキなどの世界的な有名企業やNASAでも取り入れています。
残業したくないからと休憩時間に仕事をすることは可能ですが、脳も身体も疲労して午後のパフォーマンスも下げてしまい逆効果の場合も。まして残業とは違い給料も出ませんので、メリットはありません。
残業をせず定時に帰りたいからこそ、休憩時間にはしっかり休むようにしましょう。
私は気候の良い晴れた日は散歩を。他の日は昼寝をしてることが多いです
時間ではなく成果を意識して仕事をしよう
残業をしないあの人は、なぜあんなに優秀なのか。
残業をしなくても本当に優秀になれるのか。嫌われないのか。
あなたが残業しない人なのに優秀な人材になりたいと願うのであれば、まずは「残業をしない」と決めること。そして週1回でもいいので、実際に定時で帰りましょう。
行動することで初めて人は変わることができます
自分には難しいと感じられたのならば、それはまだマインドブロックが外れていない証拠。こちらの記事を合わせて読めば、残業に対する意識を変えるきっかけになるかもしれません。
安定した収入と社会保障を得たいと思うと、フリーランスとして個人で稼ぐよりも会社員として働くことに軍配が上がります。そして同一労働同一賃金とうたわれるようになっても、アルバイトやパートとして働くよりも正社員として働く方が労働時間に対して得られるお金が多いのも事実です。
しかしより大きく稼ぎたいと思っても、会社員として働く限り収入には上限があります。上限のない収入を得たいのであれば、会社員として安定した収入を得つつ、副業でストック型ビジネスを始めてみるとよいでしょう。
インターネットの発達で知識やノウハウが手軽に得られるようになった一方、得た知識やノウハウを実際に活用〝即行動〟に移すことができるのはたった2%ほどしかいません。この2%の人になることこそが、優秀な人になる第一歩です。
一緒に頑張っていきましょう!
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